マウスピース矯正後に歯が後戻りする原因とは?リテーナーでの対処法を解説

歯列矯正によって整えた歯並びは、治療を終えたからといってそのまま安定するわけではありません。矯正直後の歯や周囲の骨・歯ぐきはまだ不安定で、そのままにしておくと少しずつ元の位置に戻ってしまうことがあります。これを「後戻り」と呼びます。矯正後の歯並びを保つためには、後戻りの原因を理解し、適切な対処を行うことが大切です。今回は、マウスピース矯正後に歯が後戻りしてしまう理由と、それを防ぐためのリテーナー(保定装置)の役割について解説します。
SUPERVISOR
この記事の監修者

日本歯周病学会認定医
大学病院の歯周病科で10年以上にわたり研鑽を積み、海外の歯周病・インプラント学会でも発表を重ねてきました。
「歯を抜かずに残す」治療を追求し、矯正や補綴、咬み合わせ診断を組み合わせた包括的なアプローチで、再治療のいらない安定した口腔環境を目指しています。
口腔内写真やデジタルレントゲンを活用し、わずかな変化も見逃さず管理。いびき治療や栄養・ストレッチ指導など生活習慣にも踏み込み、全身の健康寿命を延ばすサポートを行っています。
海外で得た最新知見も診療に即反映し、長く健康な口腔状態を維持できるよう努めています。
▼目次
1. マウスピース矯正後に歯が後戻りしてしまう主な原因
矯正治療が終わった後に歯が戻ってしまうのは珍しいことではありません。後戻りには複数の要因が関係しています。ここでは代表的な原因を整理します。
(1)骨や歯ぐきの安定不足
矯正後の歯は、新しい位置に適応するまでに時間がかかります。周囲の骨や歯ぐきが安定する前は支えが弱く、歯が元の位置に動きやすくなります。
(2)舌や口周りの癖
舌で前歯を押す、唇を強く閉じる、頬の筋肉に力がかかるといった癖は、歯に持続的な力を加えてしまいます。その結果、矯正で整えた歯列が再びずれてしまうことがあります。
(3)歯ぎしりや食いしばり
就寝中の歯ぎしりや無意識の食いしばりは歯に大きな力をかけることがあります。特に矯正直後は、歯並びを動かす原因となりやすいです。
(4)親知らずの影響
奥に親知らずがある場合、萌出してくる際に隣の歯を押してしまうことがあります。これにより前歯が再び重なってしまうケースもあります。
(5)リテーナーの使用不足
矯正終了後に保定装置であるリテーナーを正しく使用しないと、歯は元の位置に戻ろうとします。使用を自己判断でやめることは後戻りの要因になることがあるため注意が必要です。
歯の後戻りは複数の要素が重なって起こることが多く、長期的な管理が必要になります。
2. 歯の後戻りを防ぐためのリテーナーでの対処法
矯正後の歯を安定させるためには、リテーナーを用いることが一般的です。歯並びを維持するための対処法と役割を具体的に見ていきましょう。
(1)歯の位置を固定する
リテーナーは歯全体を覆うことで、周囲の骨や歯ぐきが安定するまで歯を支えます。これにより、後戻りの力を抑える効果があります。
(2)使用時間の調整がしやすい
リテーナーには固定式と取り外し式がありますが、マウスピース型は着脱が可能です。初期は長時間、安定してきたら就寝時のみと段階的に使用時間を調整できます。
(3)歯列全体を均等に支える
ワイヤー型のリテーナーに比べ、マウスピース型は歯列全体を覆うため均等に力を分散できます。そのため局所的なズレが起こりにくいとされています。
(4)清掃がしやすい
取り外せるためブラッシングや洗浄が行いやすく、清潔を保ちやすい点も特徴です。衛生的に使えることでむし歯や歯ぐきのトラブルを防ぐことにもつながります。
(5)定期的なチェックと調整が可能
歯医者での診察に合わせてリテーナーの状態を確認できるため、歯並びの変化に応じた修正が行えます。
リテーナーは後戻りを防ぐために必要な装置であり、使用方法を守ることで矯正の成果を長く維持することが期待できます。
3. マウスピース矯正後の後戻りを防ぐための注意点
リテーナーは後戻りを防ぐために使用される装置ですが、使い方や日常生活の工夫を怠ると十分な効果が得られない場合があります。ここでは注意点を整理します。
(1)装着時間を守る
矯正直後は1日20時間以上の使用が推奨されることが多く、外している時間が長いと後戻りのリスクが高まります。就寝時だけでよいと自己判断せず、歯科医師の指示に従うことが大切です。
(2)清掃を怠らない
リテーナーは口の中の唾液や食べ物の残りが付着しやすいため、専用ブラシや中性洗剤で洗浄します。汚れを放置すると、口臭やむし歯の原因になりかねません。
(3)熱や変形に注意する
リテーナーはプラスチック製であるため、熱湯や直射日光に当たると変形する可能性があります。お湯での洗浄や高温環境での保管は避け、必ず指定の方法で管理しましょう。
(4)食事のときは外す
装着したまま食事をすると装置が破損したり、汚れが残りやすくなります。飲み物は無糖のお水であれば問題ないとされますが、色の濃い飲料や砂糖入りの飲み物は避け、必ずリテーナーを外してから口をゆすぐようにしましょう。
(5)生活習慣を意識する
爪を噛む、片側でばかり噛むといった癖は歯並びに影響する可能性があります。矯正後は歯を守るために、日常的な習慣にも注意を払いましょう。
リテーナーを正しく使用し、生活習慣にも気を配ることで、矯正後の歯並びを長く安定させることを期待できます。
4. 江戸川区葛西の歯医者「葛西駅前あなたの歯医者さん矯正歯科」のマウスピース矯正(インビザライン)
葛西駅前あなたの歯医者さん矯正歯科は、東京メトロ東西線「葛西駅」から徒歩2分、西葛西駅からも徒歩圏内にある歯科医院です。
月曜〜土曜の9:30〜18:00まで診療しており、地域に根ざした丁寧な診療を心がけています。
当院では、目立ちにくく、取り外し可能なマウスピース型矯正装置「インビザライン」による矯正治療をご提供しています。ワイヤーやブラケットを使用しないため、見た目や日常生活への影響を抑えたい方に選ばれやすい治療法のひとつです。
当院のマウスピース型矯正(インビザライン)の特徴
(1)精密な検査と3Dシミュレーション
歯科用CTや口腔内スキャナーを用いて、歯の位置や骨の状態を立体的に把握。3Dシミュレーションにより、治療のステップを事前に確認しながら進めることができます。
(2)豊富な症例に基づいた治療提案
当院では、一定の治療実績が認められた医院にのみ与えられる「インビザライン プラチナエリート」の称号を取得しており、さまざまな歯並びのお悩みに対応してきました。これまでの症例をふまえ、患者さんに合った治療計画をご提案いたします。
(3)小児矯正にも対応
子ども向けには、成長段階に合わせた「インビザライン・ファースト」にも対応しております。歯の生え変わり時期に適した矯正治療をご案内しています。
(4)通いやすい立地と診療体制
「葛西駅」から徒歩2分という立地に加え、土曜診療も行っています。
お忙しい方でも無理なく通院できる環境づくり、お子さま連れの患者さんにも配慮した院内環境づくりを行っています。
矯正治療をご検討中の方は、まずはお気軽にご相談ください。現在のお口の状態や矯正治療の選択肢について、わかりやすく丁寧にご説明いたします。
まとめ
矯正後の歯は元の位置に戻ろうとする力が働きやすく、後戻りを防ぐためにはリテーナーの活用が欠かせません。装置を適切に使い、歯科医師の指示を守ることで歯並びの安定が期待されます。また、装着時間の遵守や清掃の徹底、生活習慣の見直しも重要なポイントです。矯正の成果を長く保つためには、日常の小さな積み重ねが必要です。
マウスピース矯正についてお悩みの方は江戸川区葛西の歯医者、葛西駅前あなたの歯医者さん矯正歯科までお問い合わせください。
監修ドクター
医療法人社団 YOURDENT
理事長 久保田達也
歯学博士(Ph.D.)、歯科医師(D.D.S.)、デジタルコンテンツマネジメント修士
運営クリニック
・葛西駅前 あなたの歯医者さん 矯正歯科
・葛西駅前 君の歯を残したい歯医者さん 歯科・矯正歯科
略歴
・日本大学歯学部 卒業
・日本大学歯学部大学院 修了(骨粗鬆症および再生治療に関する研究)
-First Authorとして英文論文4本を執筆
・デジタルハリウッド大学院 修了(デジタルコンテンツマネジメント修士)
スタディグループ
日本歯周病学会 認定医
日本臨床歯周病学会
日本口腔インプラント学会
Osseointegration Study Club of Japan
日本顎咬合学会(咬み合わせの学会)
日本抗加齢医学会(アンチエイジングの学会)
国際歯周内科学研究会
歯科機能性医学研究会
所属学会・認定資格
分子栄養学研究所
大森塾 東京 第一期
情熱会
ENの会
THREEE. 理事
小児歯科実践塾
K-project
TS study Club
PaDaWaN_DSG
臨床基礎蓄積会 副会長
Jiads Study Club Tokyo
川口ぺリオインプラント研究会
つかだ矯正勉強会
INTERDISCIPLINARY TEAM IN DENTISTRY
JIADS東京
葛西駅前あなたの歯医者さん矯正歯科
※「葛西駅前あなたの歯医者さん矯正歯科」で希望日のご予約ができない場合、下記「君の歯を残したい歯医者さん」のご予約をご検討ください。
葛西駅前 君の歯を残したい歯医者さん 歯科•矯正歯科
治療方法の選択は、見た目や生活スタイルの優先度に応じて検討することが大切です。