親知らずがあるとインビザライン矯正はできない?抜歯の判断基準を解説

▼目次
インビザラインによるマウスピース矯正は、透明で目立ちにくく、取り外しもできることから、幅広い年代に選ばれている矯正方法です。しかし、中には「親知らずが残っていても矯正できるの?」と不安に感じる方もいるかもしれません。親知らずは奥歯のさらに奥に生えてくるため、歯並びや噛み合わせに影響を与えることがあり、場合によっては、矯正前に抜歯が必要になることもあります。 今回は、親知らずがインビザライン矯正に与える影響や、抜歯が必要な場合・必要ない場合について解説します。
1. インビザライン矯正前に親知らずの抜歯は必要?
親知らずは、永久歯の中で一番最後に生えてくる奥歯で、17〜25歳頃に生えるのが一般的です。真っすぐ生えている場合は特に問題にならないこともありますが、スペースが足りない場合や、斜め・横向きに生える場合には、他の歯を押す力が加わり、歯並びに悪影響を与えることがあります。 そのため、親知らずが矯正にどう影響するかは、以下のようなポイントから診断されます。
(1)矯正中に歯並びを押す可能性
親知らずが横向きや斜めに生えていると、前方の歯を押して歯列が乱れる可能性があります。矯正の効果を妨げる可能性があるため、治療前に抜歯が検討されることがあります。
(2)骨の中に埋まっている場合の影響
埋伏している親知らずは、現在は目立った問題がなくても、今後の成長や歯の移動によって影響が出る可能性があります。インビザラインは奥歯の動きに制限が出ることがあるため、親知らずが矯正の妨げになるかどうかを事前に見極める必要があります。
(3)矯正終了後の後戻りの原因になる場合
矯正治療で整えた歯並びも、親知らずの生え方によって再度ずれてしまうことがあります。長期的な安定を目指すなら、リスク回避のために抜歯を検討する場合もあります。
(4)治療計画に含めるかどうか
一部の症例では、親知らずも含めて歯並びを整えることがあります。ただし、マウスピースの装着が難しい場所にある場合は、治療計画に含めないこともあります。 親知らずの影響は個人差が大きく、矯正治療にどの程度関わるかはCTやレントゲンでの精密検査をもとに判断されます。
2. インビザライン矯正前に親知らずの抜歯が必要なケース
親知らずの抜歯の必要性は、インビザラインによる歯の動きに支障があるかどうか、また矯正後の安定性を確保できるかどうかで判断されます。以下のようなケースでは、事前の抜歯が推奨されることがあります。
(1)他の歯を圧迫している場合
親知らずが斜めや横向きに生えており、手前の歯を押している状態では、矯正の効果が得られにくくなるだけでなく、むし歯や歯周病の原因にもなることがあります。このような場合は、矯正前の抜歯が望ましいとされています。
(2)スペース確保のために必要な場合
歯を後方に動かして並べる必要がある症例では、親知らずがそのスペースを妨げることがあります。特に奥歯を後方へ動かす際に支障となる場合は、抜歯を行うことで矯正計画の精度向上が期待できます。
(3)将来的な後戻りを防ぐ目的
矯正治療後に親知らずが生えてくることで、せっかく整えた歯列が再度乱れるリスクがあります。特に10代後半や20代前半での矯正の場合、親知らずがまだ骨の中にあることが多く、将来的なリスクを予測して抜歯する判断がされることもあります。
(4)炎症や感染の原因となっている場合
すでに親知らずの周囲に腫れや痛み、炎症がある場合は、矯正治療より先にその治療を優先する必要があります。抜歯によって口腔内の環境を安定させることが、矯正治療の成功につながりやすいと考えられています。
(5)矯正装置との干渉がある場合
マウスピースは歯列全体を覆うため、親知らずが位置的に問題になると装着が難しくなることがあります。そのため、抜歯を検討することでマウスピースのフィット感や治療の効率が改善されることが期待されます。
親知らずの抜歯にはリスクやダウンタイムが伴うため、抜歯の必要性については歯科医師による診断を受け、納得したうえで判断することが大切です。
3. 親知らずを残したままインビザラインが矯正できるケースと注意点
実は、すべてのケースで親知らずを抜歯しなければならないわけではありません。以下の条件を満たす場合は、親知らずを残したままインビザライン矯正ができることもあります。
(1)親知らずが正しく生えている場合
親知らずが真っすぐに生えており、周囲の歯や矯正計画に影響を与えないと判断された場合は、抜歯せずに矯正が行われることがあります。
(2)骨の中に完全に埋まっている場合
完全に埋伏しており、今後も自然に生えてくる可能性が低いと診断された場合には、矯正治療に支障がないと判断され、抜歯を行わず様子を見るケースもあります。
(3)矯正対象外の位置にある場合
親知らずがマウスピースで動かす範囲に含まれておらず、治療結果に影響しないと判断された場合は、無理に抜歯する必要がないこともあります。
(4)他の歯を動かすスペースが確保できている場合
歯列全体に十分なスペースがあり、親知らずが動かす歯の位置に影響しない場合は、そのまま残して矯正を進められることがあります。
(5)抜歯にリスクがある場合
親知らずが神経や血管に近い位置にあるなど、抜歯のリスクが高いと判断された場合は、抜歯せず経過観察となることもあります。 ただし、親知らずを残したまま矯正を進める場合には、定期的な経過観察が必要です。親知らずが途中で動き出すこともあるため、矯正治療中は歯科医師の指導のもと、状況をしっかり見極めることが重要です。
4.江戸川区葛西の歯医者「葛西駅前あなたの歯医者さん矯正歯科」のマウスピース矯正(インビザライン)
葛西駅前あなたの歯医者さん矯正歯科は、東京メトロ東西線「葛西駅」から徒歩2分、西葛西駅からも徒歩圏内にある歯科医院です。
月曜〜土曜の9:30〜18:00まで診療しており、地域に根ざした丁寧な診療を心がけています。
当院では、目立ちにくく、取り外し可能なマウスピース型矯正装置「インビザライン」による矯正治療をご提供しています。ワイヤーやブラケットを使用しないため、見た目や日常生活への影響を抑えたい方に選ばれやすい治療法のひとつです。
(1)精密な検査と3Dシミュレーション
歯科用CTや口腔内スキャナーを用いて、歯の位置や骨の状態を立体的に把握。3Dシミュレーションにより、治療のステップを事前に確認しながら進めることができます。
(2)豊富な症例に基づいた治療提案
当院では、一定の治療実績が認められた医院にのみ与えられる「インビザライン プラチナエリート」の称号を取得しており、さまざまな歯並びのお悩みに対応してきました。これまでの症例をふまえ、患者さんに合った治療計画をご提案いたします。
(3)小児矯正にも対応
子ども向けには、成長段階に合わせた「インビザライン・ファースト」にも対応しております。歯の生え変わり時期に適した矯正治療をご案内しています。
(4)通いやすい立地と診療体制
「葛西駅」から徒歩2分という立地に加え、土曜診療も行っています。 お忙しい方でも無理なく通院できる環境づくり、お子さま連れの患者さんにも配慮した院内環境づくりを行っています。
矯正治療をご検討中の方は、まずはお気軽にご相談ください。現在のお口の状態や矯正治療の選択肢について、わかりやすく丁寧にご説明いたします。まとめ
インビザラインによる矯正治療を検討する際、親知らずの有無や状態は治療の成否に大きく関わることがあります。抜歯が必要なケースもあれば、残したまま治療できる場合もあり、いずれにしても歯科医師の診断が欠かせません。親知らずが歯並びに与える影響を正しく見極めることで、矯正治療の効果をより高められる可能性があります。
江戸川区葛西駅前周辺で、インビザライン矯正に興味がある方や親知らずにお悩みの方は、葛西駅前あなたの歯医者さん矯正歯科までお問い合わせ下さい。葛西駅前あなたの歯医者さん矯正歯科
※「葛西駅前あなたの歯医者さん矯正歯科」で希望日のご予約ができない場合、下記「君の歯を残したい歯医者さん」のご予約をご検討ください。
葛西駅前 君の歯を残したい歯医者さん 歯科•矯正歯科
この記事の監修者

日本歯周病学会認定医
大学病院の歯周病科で10年以上、海外の歯周病学会やインプラント学会でも発表を経て、抜かずに残す治療に技術を磨いてきました。矯正、被せ物、咬み合わせ診断を組み合わせ、口腔内写真とデジタルレントゲンでわずかな変化も追いかけながら、再治療のいらない安定した状態をめざしています。
さらに、いびき治療や栄養療法、ストレッチなど生活習慣にまで踏み込み、口腔から全身の健康寿命を延ばすことが目標に診療を行いながら日々研鑽を重ねています。海外学会で得た最新知見も即座に診療へ反映。一生涯健康な口腔環境を維持できるようサポートしてまいります。
お口や噛み合わせの悩みは、どうぞお気軽にご相談ください。お口や噛み合わせの悩みは、どうぞお気軽に。